日本語の音の秘密(志矢木太陀介)

名付けに役立つ話と日本語の音の秘密を書いていきます。表題の太陽系の図はfreepikより。

閑話休題 石の話(古事記伝説)

上の写真は、私の好きな石(写真はレーザークリスタルと呼ばれる水晶です。透明な水晶に、プリズムでできる虹の黄色の部分の光を当ててみました)

あっ!私は名付けの音にかこつけて高額な石を売りつけるものではありません!

個人の趣味です。

心を落ち着けるのに、石を見たり、朝早くのまだ暗い夜空の星を見たりして、少しでも良い文章(わかっていただけるもの)を書こうしています。達人はいつもどんな時でも同じ事ができますが(再現性)私は未達の人間なので心の準備が必要です。

 

石を見てよく思い出すのが、「古事記」を始め日本の神話の中に出て来る「コノハナサクヤヒメ」と「イワナガヒメ」の話です。

見た目が美しい「コノハナサクヤヒメ」と見た目は醜い「イワナガヒメ」の姉妹の話ですが、父親が「コノハナサクヤヒメ」を見染めた「ニニギノミコト」(神武天皇のひいおじいちゃん)に「イワナガヒメ」も一緒なら結婚して良いと言われたが、あまりの醜さに「イワナガヒメ」を返したと言う話です。

永遠の命の象徴である「イワナガヒメ」を返してしまい、これ以降人間の寿命は短くなったと言われています。

 

ニニギノミコト」の時代も、見た目の美しさや華やかさに惹かれたのでしょうか。

 

石と言えば、昨年、本業の不動産の取引で、ある土地を扱いました。

元々が地元で一世を風靡した造園業者が持っていた広い土地と建物があり(土地が1300坪ほど)、そこにはキチンと売ればおそらく1〜2億円くらいの価値の、1個が数トンもありそうな宮崎県椎葉の銘石(川石で、緑色や紫色をしています。規制が厳しくなって今は採取する事はできません)が60個ほど置いてありました。

そして見事な植栽もたくさんありました。

ところがこの不動産の所有者も新しく購入した所有者も全く石にも植栽にも興味がありません。

取引が成立して、引き渡すまでの間に、石と植栽の引き取り手がいないかと(ただです)ずいぶん探しました。島根県足立美術館にもキッカケがないかと足を運びました(こんな事をしてるからいつも貧乏な不動産コンサルタントですが)。その最中、いつも頭の中にあったのが「コノハナサクヤヒメ」と「イワナガヒメ」の話でした。

結局、その土地は造成され、すべての植栽は(私は買主に邪魔にならない場所に立っているしだれ桜🌸だけでも残して欲しいと頼みましたが)あっさり伐採されてしまいました。買主の自由ですが。

そんなわけで、解体され造成される前に前の所有者に断って、緑と紫の椎葉石を二つだけ(小さい)庭から拾って家に持って帰り、植栽は無理だったので代わりにいただいたプランターに植えた花の横に置いてます。

 

石に記憶や言葉があればいろんな事を教えてもらいたいですね。(知り合いに何時間も無言で石と対話する心優しい女性の芸術家がいました。今は行方が分からなくなりました。)

私達人間は、言葉が生まれる前は、人はどのように気持ちの交流をはかっていたのでしょうか?

テレパシー?表情?視線?

何もなくても分かり合えていた?

 

本日もお読みいただきありがとうございました。