日本語の音の秘密

名付けに役立つ話と日本語の音の秘密を書いていきます。表題の太陽系の図はfreepikより。

閑話休題 常識を疑う(住宅とコーヒー)

30年ほど前に「日本の常識は世界の非常識」という本がありました。

詳しくは書きませんが、簡単に言うと、日本の家屋はそのほとんどが内断熱という構造になっている。海外の100年以上の長きに渡って建っている(使用されている)建物はほとんどが外断熱という構造になっている。

 

なぜ、日本は内断熱が多いのか?

内断熱にすると湿気がこもりやすく、湿気で家が腐っていく。そのためほとんどの木造住宅は50年も持たない。20年ほど前に日本の国会で内断熱と外断熱はどちらが優れているかという質問があり、政府の関係機関の回答は外断熱が優れているというものでした。

 

私達日本人は、住宅ローンというものを長ければ35年ほど組んで払い続いています。ヨーロッパなど外断熱の構造の多い国では築200年300年とかの建物が普通に売買されます。

日本が内断熱だったのは、人生の一番重い方の荷物である住宅が腐りやすくなるために、日本の経済が回る事になるから。(最初は嘘だろう!と思いました)

 

昔のスキマだらけの木造住宅は別ですが(家の外と内の温度が変わらないので結露がない)一般住宅はとにかく湿気がこもります。結果、壁も腐るし、シロアリも寄って来やすくなる。

こんな大事な問題が、経済を優先するために、公の情報として出て来ませんでした。今から30年ほど前の事です。今でも、まだ、ご存知ない一般の方や工務店の方はいらっしゃいます。

しかも、東京など、土地の値段が上がっている地域は特別として、地方は建物の値段がローンの残高以上に下がるため、売りたくても売れない状況まで生まれます。

これも罪深い問題です。

 

もう一つは、コーヒー☕️の世界です。

これは逆に世界の常識を日本の常識で味わって欲しい問題です。

以前のブログで福岡、和白の「珈琲やさん」というお店の紹介をしました。

日本はお茶に関しては、どう美味しく飲むか、淹れ方から作法から、器から、徹底的に研究されています。

植物であるお茶の葉を熱湯で入れる事はありません。お茶の風味を味わうために適温を探します。

コーヒー☕️も同じ植物の豆です。豆の風味があります。お茶に関してこれほど深い造詣を持っている日本人がことコーヒーになると、毎日飲む人が多い割に研究していない気がします。

このブログを読んでくれたある方が、おすすめした「珈琲やさん」に飲みに行かれたそうです。感想は伺っていませんが、その方は本拠地が北海道の方なので、基本深く焙煎したコーヒー豆が主流の地域なので、「珈琲やさん」の味は薄く感じたかと思います。

ところが、深く焙煎すると炭の味はしても豆の味はしません。舌がそのように覚えてしまっています。

大手珈琲メーカーも、海外の大手のコーヒー店もほとんどが深煎りの豆で、コーヒー豆の本来の風味がしません。コンビニのコーヒーに至っては、ほぼ炭の味になります。

なぜそうなるかというと、深く焙煎するのは技術が要らずに誤魔化せるからです。浅煎りのコーヒーを飲んで豆の風味を知ると分かりますが。なかなかそのようなお店に出会いません。

「珈琲やさん」の抽出温度は65℃でサイフォンを使います。それ以上の温度になるとエグ味が出て来ます。熱いコーヒーが好きな方は、65℃で淹れたコーヒーを温めると良いです。

別のコーヒー専門店で65℃で入れるという話をするとサイフォンだから100℃でしょうと言われてびっくりした事がありました。あれは沸騰して空気が上がるのではありません。

○○世界一とかどこどこの資格を持っているから、その肩書きで美味しいと思っていませんか(私はそうでした笑)

 

コーヒーを美味しく飲む話と、上の住宅の断熱の話は似ていませんか。

「常識を疑い、常識で考える」

冷静に、自分の頭で考えるといろんなものが見えて来ます。私も情報をそのまま受け止めていた頃は、「常識を疑う」事が少なかったと反省しています。

珈琲お好きな人、毎日飲む人、騙されたと思って「珈琲やさん」のコーヒーを味わってください。46年目のお店ですが、オーナーも75歳、この方のミディアムローストの焙煎の豆の味を元気なうちに知っていただきたいです。

ペルーやメキシコの現地の農家の方々の飲んでいるコーヒーの味はほぼ近いそうです。

世界に広がる時に誤魔化せる深煎りになるのが不思議と言うか、やはり、と言うか。

「珈琲やさん」は豆だけでも送ってくれるかと思います。ペーパーフィルターかサイフォンかアイスで飲むかで豆の挽き方が違うのでそこだけお伝えいただくと。

もちろん一番の勉強はお店でいっぱい質問する事です。

豊かな時間が生まれます。

 

本日もお読みいただきありがとうございました。