日本語の音の秘密(志矢木太陀介)

名付けに役立つ話と日本語の音の秘密を書いていきます。表題の太陽系の図はfreepikより。

音の二面性「甘い」話

無(0)から有(1)が産まれ、1から3つの命が産まれます。

その産まれたものには相と対の二つの側面があります。

 

今回は「甘い」(あまい)(AMAI)を例に取ってお話しします。

 

恋の甘い味という時の「甘い」(AMAI)は「愛」(AI)の中に(MA)が入ってきます。「ま」のM音は全知全能さや温順さ(英語ではマイルドとやはりM音を使ってます)の質があります。また、人前にでる魅力のある質(芸能界、海外での活動にも向いてます)があり、多分にムード的なものも持っています。

 

既にご結婚されてそれなりに苦労された方は分かりますが、この(MA)はいつまでも続きません。力はあるが長続きしないのもM音の性質の一つです。

上手にM音が抜けていくと、「AMAI」世界から「AI」(愛)の世界に変わっていきます。しかしながら、MAは絶対を主張しますので、「AI」に変化する前に、「A」と「I」を分断してしまいます。

 

人間一人一人は一つの星です。あまりの接触は「死」を産みます。「死」は「生」を産むので、赤ちゃんが産まれて来ます。

接触が終われば、また、一つの星同士として相手を認め合えば長く共存できます。

 

人がM音を上手に使っているなと感じるのは、母親が赤ちゃんに対して「メッ!」と怒るときです。知らずに危険な動きをする時に、強く教えるためにM音(絶対性)を使います。

子どもが言葉が分かるようになると「ダメ!」と「DA」の正義感の音を使って諭します。

最近は悲しいかな、このM音の絶対性に母親自身が巻き込まれて(悪魔に魂を売った状態)虐待が増えています。

母親だけではなく、父親もM音に魂を売ると暴力に走ります。

専門的に話をするとMAという音はMとAという世界の違う音が同時に作られます。音自体に大きな矛盾が含まれます。

ですから脳の中で矛盾が生まれてしまいます。人はなかなか気づきませんが‥。

 

味の世界では「甘い」というのは、良い意味でも悪い意味でも使われます。M音は絶対性があるので、ほどほどの甘さはおいしさという観点では大事な要素になると思います。

「甘さ」の中に、鍛えられた「甘さ」というものもあります。20年ほど前、熊本で畑が潮の被害に遭いました。あるトマト畑も塩害でほとんどのトマトが育ちませんでしたが、真ん中あたりの生き残ったトマトは実は小さいけれど、自然な甘さが凝縮されて糖度は高いけれど美味しいものができました。

 

以前、人生で出会った達人が何人かいるという話をしましたが、そのお一人から私宛に色紙を書いていただきました。

『霜に打たれた柿の味、辛苦に耐えた人の味』

達人は、人の何倍も苦労しても、まるで順風満帆の人生を歩んできたみたいに、一切感じさせません。相手にも、苦労を自慢しません。

ですが、その人の生き様や瞳の中を見ると深さが違います。

こうなると「甘さ」は「優しさ」に変わります。

 

名前の音には、いろんな質や働き、次元があります。多くの人が知らずしてその音に操られて生きています。それでも、人間には壁にぶつかった時に考え、反省する能力は与えられています。

 

お釈迦様が八正道で言われた、さいごの道(瞑想)はその気づく大事さを説かれていると思います。

原因も答えも全て自分の心の中にあります。その答えを聞くのは勇気のいる事ですが、自分にしかできません。

 

本日も最後までお読みいただいてありがとうございます。

 

※添付の絵の写真は東京日本橋のアーティゾン美術館の坂本繁二郎さんの絵(写真撮影可)です。

以前は福岡の久留米に展示されていましたが、東京のブリヂストン本社の美術館に移転しました。久々にこの絵お会いできました。優しい世界で好きです。