日本語の音の秘密(志矢木太陀介)

名付けに役立つ話と日本語の音の秘密を書いていきます。表題の太陽系の図はfreepikより。

「お」と「あ」の話

日本語には5つの母音があります。

 

学校では「あ い う え お」と教わります。

 

口の中は太陽系と同じと言いましたが、口の中では

肺からくる暖かい空気(熱)の変化と、口に入ってくる太陽の光の量と、舌の動きによる音の流れの変化、唇による音の遮断、顎の位置の変化による口の中の気流の変化などの要素で音が変化して行きます。

 

口の中のという、わずか10センチ四方ほどの空間のあまりにも小さな変化なので、まさか、そんな小さな変化が人間に影響を及ぼすとは、いささかも思わないでしょう。(私たちの祖先は気づいていました)

 

良く社会問題になる原子力の世界。これも目に見えないほどの小さな世界です。しかし、それが間違った使い方をするとどれほどの影響を人間に与えるか?

 

大きな世界より、小さな世界が与える影響の大きさは、なかなか気づかないものです。しかもその影響が現れ始めたらとどまることがありません。

 

湯川秀樹さんは、人生の後半は平和活動をされましたが、まさか自分の純粋な研究の成果が人を殺める兵器に、使われるとはゆめ思わなかったでしょう。

 

同じような世界が、私たちが日常使っている言葉の音の中にあります。

 

母音の話に戻すと、分かりやすいのが「あ」と「お」の世界。例えば、詐欺の世界、この悪巧みの構想を練って企画するのが「お」の世界。

その構想に乗って、闇バイトなど単に報酬が良いからと実行部隊になるのが「あ」の世界です。

 

「お」の世界には渦や闇や企みがあります。彼らから見たら「あ」の世界の人間は能天気な人の良いグループになります。

 

他方で、「お」の人達は、一つのことをコツコツと続けていく能力があります。人間国宝の方や、伝承の世界には必要かも知れません。

ただ、日本は、誰が仕組んだのかは言いませんが、終身雇用の世界がなくなって来て若い人もコロコロ会社を変わります。「お」の特徴が生かされにくくなりました。

大谷翔平選手の場合は、「お」が多いのですが、彼は野球という一つの世界を徹底して深めています。

かつての王貞治選手もそうでした。合気道の世界を一本足打法まで深めました。

※相撲界の達人、双葉山関(本名 あきよし さだじ)の場合は全く違う質から来ています。いずれお話しします。

 

「お」の世界は使い方次第です。もし、産まれた赤ちゃんに「お」行の音を付けた親御さんにおいては、「お」は小さい時から渦の中にいるので、他の子供よりも早く力を発揮します。ですから、より良い世界を見つけて与えてあげることです。

 

そうでないと、金欲や物欲の世界に入ってしまい、その力を発揮して、悪い方向に走ってしまうことがあります。名付けを「命名」と言いますが、名付けは命懸けで、赤ちゃんの行く末をしっかり考えて付けて下さい。

 

「あ」行の音はスピードは緩やかです。いわゆる遅咲きの人生ですが、全体を見つめる世界を持っています。

 

私は名付けを頼まれると、「あ」行を中心に考えます。それは、私たちが、太陽系の住人で宇宙の住人だからです。膨張する宇宙が持つ音は「あ」になります。

人の世界はとかく「お」を好みますが、騙すより騙される人間がしっかりと騙されない知恵を持って生きる方が、幸せかなと考えるからです。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございます。