日本語の音の秘密(志矢木太陀介)

名付けに役立つ話と日本語の音の秘密を書いていきます。表題の太陽系の図はfreepikより。

頭が変になる話 その3「したたか」編

以下は辞書による「したたか」の説明です。

 

 

以下は、本日の説明です。

「したたか」という言葉には、容易に屈しない強さというポジティブな意味と計算高いというネガティブな意味があり、現在では、あの人はしたたかな人だと、したたかな会社だと、どちらかというとネガティブなイメージで捉えられる事が多い気がします。

 

「したたか」(SITATAKA)という音の働きは、人に希望を持たせて新しく創造的な力を与えようとします。

さらに「あ」A音が3つ並んで、アドバルーンの風船🎈のように、打たれても打たれても上がって行かせようとするエネルギーを持ちます。

 

前回、前々回で、元々の音の持っている質やエネルギーと、現在の解釈(意味、脳の中が他の影響で変換されてしまう)がずれてしまっている例を挙げましたが、この「したたか」も、その本来の音の意味が変化しつつあります。なんだか、時代の中で不都合な音が解釈が変わりその地位を下げられている気がします。

「したたか」のネガティブな面を表す音としては、

「あざとい」(AZATOI)(Aの明るい世界を二つ並べて、いきなりOの暗闇に落とす)方が、質としては合っています。「ずるい」(ZURUI)も人を騙して本心を言わないという点で、音と質が合っています。

まさに「したたか」は現在進行形で変化を加えられようとしていると思います。

 

人は猿が進化して人間になったと言われますが、その途中の状況はどうだったのか、進化論は本当なのかと時々思うのですが、「したたか」は退化の途中だと思います。

「したたか」とペアになる音として「しなやか」という言葉があります。これも母音の構造は「したたか」と同じで「し」の後にA行の母音を3つ並べてます。

さいわい、「しなやか」の方は「したたか」のように毒されていない気がします。

この二つの言葉を並べるなら、先に「しなやか」が来て、次に「したたか」が来るのが理想です。

愛のために闘う次元になります。

 

良い意味の日本語を失わせたい人達がいるのでしょうか?このような根源的な言葉は守りたいものです。

 

話は変わりますが、皆さんも別れ際によく使う「じゃあまたね」という音、これも美しい流れを持ちます。

先日、映画を見ていたら、おそらく舞台は北海道だと思いますが、子供達が別れ際に「したっけ」と言葉を交わしていました。「したっけ」(SITATUKE)はその音の母音に濁りが全くありません。

子供同士が「したっけ」というシーンを見て、その言葉の音の美しい流れに胸が熱くなりました。「したっけ」という音を説明すると(また明日も新しい事を見つけて力を合わせて何かを作ろうね)という音の働きがあります。地方に美しい言葉があるのは喜びです。

 

失われつつある日本語の質やエネルギーを見直していきたいと考えます。それはとりも直さず、数万年前からの先祖への感謝と、素晴らしい言葉を持つ日本人が誇りを持って言葉を愛して欲しいと願うからです。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。