日本語の音の秘密(志矢木太陀介)

名付けに役立つ話と日本語の音の秘密を書いていきます。表題の太陽系の図はfreepikより。

助ける と 助かる

助ける(TASUKERU)と助かる(TASUKARU)という言葉があります。

 

どちらの音の流れも澱みなく繋がっています。そして「た」(TA)という正義感のある音もあります。

音の次元で説明すると「た」(TA)が「す」(SU)の心の次元に作用し、「け」(KE)のエネルギーを持って「る」(RU)のRの動の働きを表しています。

助けられた方は「KE」が「KA」に変わり、落ち着いた世界に入って行く。

 

今、仕事で、困った方々をどう助けるか、毎日足りない知恵を絞りながら過ごしています。

いつもそうですが、相談に来られた方を助けられた時は、終わった後に自分自身が助けられた気持ちになります。

 

その意味では「人助けは自分助け」なんだなと感じます。

 

昔見た映画で「ペイフォワード」や「パッチアダムス」を思い出しました。

 

中学生の時に、たまたま縁で入った塾の塾長にいつも「学問の行き着くところは結局は心だぞ」と言わました。1年ほどの期間(なんと公立の中学校を追い出され、塾を離れる事になりました!)でしたが青畳の上に正座して毎日平均4〜5時間勉強していました。苦痛ではなく、部活動みたいに感じていました。

 

ただ、このような生活は目標がないと続きません、10人以上いた、そのコースの生徒が1年たったら私だけになってしまいました。ほとんどの生徒が泣きながら去っていきました。

たぶん親に医者や弁護士になるように強制されていたのだと思います。

 

当時は「こころ」に行き着くための学問とは?と中学生ながら考えていました。

答えが見つからないまま、社会に出て、多くの失敗をしました。

世の中の理不尽や不条理も多く感じました。そうして、今やっと、人助けは自分助けなのかなという感覚になっています。

 

「たすける」の「た」(TA)は孤独ながらも広い世界に生きています。男性的な音でもあり、良く日本の昔話や見本の名前に「たろう」(TAROO)が使われるのもうなづけます。

 

知り合いで芸術に詳しい方(故人)が自宅に、般若の面を飾っていました。これは?と聞くと、死刑囚が作った面だという事でした。人を殺めた事を悔いる気持ちと謝る気持ちが作品に良く表れているよとの言葉。作品の良し悪しは肩書きではないのだなと感じました。

 

人間、多くの失敗をしながら生きていきます。その中で何を学んで行くかが自分の人生を色づけしていくのかなと思います。

 

昨日は七夕(TANABATA)でした。認め合う星同士が1年に一回連絡しあう。

ここにも2つの「TA」に包まれた世界があります。

SNSの普及でとても煩わしい現代、人間も七夕のような関係でありたいものです。

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございます。