日本語の音の秘密(志矢木太陀介)

名付けに役立つ話と日本語の音の秘密を書いていきます。表題の太陽系の図はfreepikより。

葉室賴昭さんの話、偶然でした。

何気なく自分の本棚を見たら、これは誰が置いたのかと思う本がありました。私以外の家族は決して購入しないジャンルで私も購入した記憶がありません。何となく気になってページをめくりました。

葉室賴昭さんの「大祓 知恵のことば」という本(春秋社)

です。

 

葉室さんは、大阪大学の医学部を出て医学博士(形成外科)になられ、開業医を経て、神職の資格を取り、最後は春日大社宮司にまでなられた方です。

その本の、6〜7ページに、かけて下記の文章があり、日本語に関するブログを書く私にとってなんともタイムリーな内容でした。

少し長い引用ですがお付き合いください。

以下、

「言葉というのは元来、自然から入ってくる知恵の情報を表現するものだと私は思っています。ところが、知識がだんだんと多くなるにつれ、知恵を表す言葉から、理屈の言葉に変わってきたのが現代」

 

「これは、この宇宙の素晴らしい世界を認めて表現させるために、人間を誕生させられた神さまのおこころに反するのではないかと私は思っています。理屈と言うものは全て知恵の上に成り立つものであって、知恵のない理屈だけの言葉には命が存在せず、それは滅亡する言葉ではないかと私は思っています。」

 

「肌で感じたことをそのまま言葉として語ることができるのは、全く理屈なく語っている、いわゆる『大和(やまと)言葉』しかないのではないかと私は思うのです。」

 

「この大和言葉というのが、どのようにしてできてきたのかということはもちろん分かりませんが、日本人は共生という生き方で自然と一つになってきた民族ですから、この共生という生き方で相手とひとつになる。そういうところから、自然の知恵がそのまま脳の中に伝わり、それがそのまま言葉になって出てきた、世界でも特異な言葉ではないかと、私は思うようになりました。」

以上、一部省略の上抜粋

 

葉室さんは平成21年に亡くなられていますが、本来の日本語に対する考察は深いものがあります。

「神さまの知恵」の日本語こそ、太陽系の法則を踏まえ、四季の美しい波のなかで出来上がってきた、日本語の訓読みの世界です。

「理屈の言葉」が漢字伝来後の日本語になります。政治家の答弁を聞くと、これが「理屈の言葉」だとよく分かります。心がこもっていない事を感じる方は、まだ多くいらっしゃると思います。

葉室さんは理屈の言葉は命が存在せず滅亡するのではと書かれていますが、今の現実は前のブログで「悪貨は良貨を駆逐する」と述べたように、命に沿った言葉の方が滅亡の方向に確実に向かってます。

大和言葉も確かにそうですが、今、私たちが使用している(残っている)訓読みの言葉にも同じ法則が流れています。

 

日本語の意味や価値を分かっていただける方が一人でも増えるように、ブログを始めとして、頑張っていこうと感じた次第です。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございます。