日本語の音の秘密(志矢木太陀介)

名付けに役立つ話と日本語の音の秘密を書いていきます。表題の太陽系の図はfreepikより。

雨、風、晴れの世界

雨、風、晴れの世界

本日は福岡は雨が降っています。

仕事が入ったので熊本に来ましたが、やはり雨です。

 

雨もタイミング次第で恵にもなれば恨みの対象にもなります。

 

さて、今回は天気に使う『雨』(あめ)(AME)や『風』(かぜ)(KAZE)そして『晴れ』(はれ)(HARE)に共通する音の次元、それはあ(A)え(E)という母音のつながりの部分です。

簡単に言うと、『あ』(A)は空の一番高い所(太陽もそうです)を表し、私たちが住む地上を、『い』(I)で表します。

その中間の世界が『え』(E)の世界になります。

私たちの頭の上で起きている、とても高い世界とその下の地上までの間に起こる現象を、母音の世界では『あ』と『え』のつながりで表現しています。

そのつながりが、「あめ」「かぜ」「はれ」で良く分かります。

雨が降った時に、私達の頭の上で守ってくれるものを

傘(KASA)とあ(A)音のつながりで表現しています。

 

『雨』(AME)のM音は日本の主食の話(こめ、むぎ、まめ、いも、みそ など)で述べたように、その主食を育てるためのエネルギーになります。

その雨が地上に降ると、水(みず)(MIZU)となり、M音のエネルギーを持ったまま、Uの地中に入っていき、農作物を育ててくれます。

『晴れ』(HARE)のHやRは時の動き(雨が降らないので狩猟や活動のために動き回れる天気の状態)を表します。

『風』(KAZE)はエネルギーの起こりと、それに伴う人の心の動きの世界です。昔の和歌に「秋来ぬと 目にはさやかに 見えねども 風の音にぞ 驚かれぬる」という表現は、風の音が人に秋の到来を教えてくれるという、実に『風』(かぜ)という音の特徴を掴んでいます。

 

今回はA(あ)とE(え)のつながりの話でしたが、何度も書きますが、自然現象を表現する日本の訓読みの音と、名前に自然を表す音が入った場合では別の問題が起きます。

外部の自然を指す音が、名前として自分の脳に影響を与え続ける訳になりますから、ナイーブな問題になります。

文章に書くと必ず、読まれる方に早とちりと早合点が生じますので、しっかり説明できる場を設けたいと考えています。

 

本日も師走のお忙しい中お読みいただきありがとうございました。

忘年会の話題に日本語の音の話を使っていただけるくらい頑張りますので、今後とも宜しくお願いします。